ジェーコブス氏ってこんな人~概説(2)

ウィキペディアの英語版でA.Jacobsについて調べると、写真とともにこんな紹介が載っています。

「ジェーコブスは当時の金管楽器教育の第一人者であり、金管・木管楽器そして声楽に関係する呼吸法の専門家とされていた。彼には片肺しかないとのうわさもあったが、実際は両肺の持ち主。幼少期の病気と成人になって発症した喘息のおかで、Jacobsの肺活量は著しく減少した。彼の演奏哲学は「wind and Song」という言葉によって記憶に留められている。」ブレスビルダーなどの呼吸器具を導入したきっかけは、自らの呼吸器のハンディを克服する意味合いがあったようです。

ジェーコブス氏は、第一級の演奏家であるとともに教育者としても名声を博しました。ここでは彼の教育者としての経歴をウィキペディア英語版を抄訳し概説します。
彼はノースウェスト大学でテューバを教えていましたが、自宅ではあらゆる管楽器のレッスンを行っていたのです。彼は金管・木管楽器そして声楽のための呼吸およびその呼吸法を身につけさせる手助けに専念した、世界で最も必要とされた教育者の一人でした。彼の弟子たちは、オーケストラや大学など、世界中で活躍しています。
ジェーコブス氏は世界中で講義やクリニックを行いました。シカゴ響時代、1977年と85年の二回にわたる日本ツアーの際、東京でもクリニックを実施。1978年1月、彼はシカゴにあるマイケル・リース病院で、喘息の子供たちの治療のために管楽器演奏について講演します。1991年には、ワシントンDCの米国海軍バンドでクリニックを実施。アイオワ州、フロリダ州でもマスタークラスのクリニックを行っています。1995年、彼の80歳の誕生日にはインディアナ大学で行われた国際金管楽器フェスティバル、ならびにノースウェスタン大学でのテューバ・ユーフォニウム国際大会で講演。1984年に彼は第二回国際ブラスコングレスで最高名誉賞を受賞しますが、他にも、ヴァンダークック音楽大学やデ・ポール大学から名誉博士号が授与されるなど、数々の栄誉賞を受賞しています。
(ウィキペディア英語版より)

彼の概略的なプロフィールを知るだけなら、ウィキペディアで十分でしょう。

次回からは教育者と して、ブレスビルダーなどの呼吸練習器具を導入していったジェーコブスの歴史に迫ります。まずは文献の紹介から。

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